March 14, 2007

3/17(土)ささしま共生会イベント種別変更と対応報告

VOVメンバーのみなさん、ささしま共生会イベントについての不安が収束できていない事をお詫びします。
イベント種別の変更と、hiroco、singの不安事項に対する対応をお知らせします。

ささしま共生会5周年記念集会での賛美について、3/12(月)役員で協議した結果、≪VOVイベント≫から≪メンバーイベント≫に変更します。VOVの名称の使用は許可し、幹事は、複雑な問題を含んでいるためsing事務局長とjun-chanが担当します。
上記イベントは昨年11月運営スタッフMTGにて≪メンバーイベント≫承認し、1月運営スタッフMTGより3月の≪VOVイベント≫として、藤井先生ゴスペルスタディーなどを通して準備してきました。
過去には「愛知万博」「小さないのちを守る会」など、各自の立場によって出演が賛否に分かれるような経験を通して、互いに違う立場でも、思いを理解し、共感したり、譲り合ったりしながら、主にあって一つのVOVとして賛美ができることを学んできました。
しかし、今回はメンバーからのイベント不参加への呼びかけなどがあり、出演に関してメンバーの不安が収束できていない状況から、各自が自由に参加・不参加を選べるメンバーイベントへの変更が適切だと判断しました。

このイベントに対するVOVメンバーの不安を払拭するため、hiroco、singは以下の対応をしてきました。
1)主催団体の活動趣旨の確認
2)イベント出演を取止めて欲しいメンバーとの意見交換と出演を辞退すべき理由をまとめて提案を願う。
3)イベント主催ささしま共生会理事長、竹谷基氏(カトリック平針教会神父)と面会し懸念事項を確認する。
4)ささしま共生会の主事業「炊き出し」現場の訪問。
5)VOVチャプレンにアドバイスを求める。
6)メンバー間でのイベントについての意見交換。
7)演奏曲順と曲に込められた聖句の紹介
以下の文は、hirocoとsingが行ってきた対応をsingが作文し、shimojoに了解いただき報告するもので、役員の主観による偏りが有り得ます。
メンバーイベントに変更したことで出演については、各自の判断を心から尊重します。以下の報告が出演の可否に関わらず不安の解消に役立つことを祈ります。

1)今回のイベント主催者で5周年を迎える「NPOささしま共生会」は、前身である「名古屋炊き出し連絡協議会」をふくめて30年近く名古屋の野外生活者を支援してきています。目的は、ホームページによると「野宿生活者と野宿に至るおそれのある人々の社会的処遇の改善活動及びその自立支援が図られるような地域の形成に関する事業(炊き出し、デイケア、公報啓発)を行うことにより社会福祉の向上を図ること」としています。
http://www6.ocn.ne.jp/~sasasima/

2)藤井創氏によるゴスペルセミナー直後に、今回のイベントは博愛的な社会活動に見えて、闘争的な政治活動に巻き込まれる危険を感じるためVOVの出演を取止めて欲しいとメンバーからの意見が寄せられました。そこで、イベント内容の確認を進めると共にそのメンバーと話し合ってきました。
その対話を通してsingからそのメンバーに、批判や風評でなく、出演を辞退するには、依頼者にも理解いただくために、辞退するに足る具体的理由をまとめ提案して欲しいとお願いしました。
3/8(木)定期リハーサルでメンバーから辞退理由をまとめたチラシの配布がありました。文責の不明な無記名チラシではありますが、懸念事項や憂慮点がまとまっていて、各自がイベントについて自分の態度を考える上での貴重な資料となっています。資料は本人が直接手渡ししています。3/15(木)自主および3/16(金)朝のリハーサルでも配布を予定しているようです。

3)炊き出し拠点の福信館を訪ね竹谷神父に話をしを伺いました。
http://www.wa.commufa.jp/~momochan/
ささしま共生会はこれまでは地道な炊き出し活動を続けてきており、名古屋市との協力関係を願っているが実現には至っていない。しかし対立・闘争しているわけではない。「市の窓口から紹介された」と困窮者がたずねてきたり、市の関連団体が炊き出しに見学・実習に訪れるなど、役割は認知されているようだと伺いました。
闘争や政治運動に巻き込まれる懸念を伺ったところ、これまでに炊き出し現場を支えている学生や主婦などに実害や危険はなかったとしながら「ホームレスを支援する活動があるから、ホームレスが名古屋に集まってくる。迷惑、やめて欲しいという声もあることは事実。ホームレスが目障りだと思う社会からは、この都会で「野宿者の死者を出してはならない」との思いでの地道な給食活動も、反社会的活動になってしまうんですよ」という神父の言葉が印象に残りました。
今回講師として、闘争的な活動も窺える、なすび氏を招聘した理由も伺いました。闘争活動が目的ではなく、東京山谷という日本を代表する過酷な困窮地区で活躍し、海外でも長期にわたってホームレス支援をしてきた、なすび氏の広い経験と視点から、学ぶことが多いと考えてとのことでした。
お話から、長期にわたって正直に素朴に活動してこられた事が感じられました。最後に、竹谷神父にVOVメンバーの不安を軽減するため、3つの点を約束していただきました。
?イベント主催のささしま共生会をはじめ、なすび氏、各発題者、VOV等は、それぞれ自立し独立した立場を有していることを理解し、各個人・団体が他の個人・団体を断りなしに利用するようなことのないよう、主催者として防止し、万一無断利用などの問題が指摘された場合は、主催者の責任を持って調停に当たること。
?新聞やメディア等に、今回のイベント記事が記載される場合、記載内容が確認できる場合は出演者に事前に公開し、誤解のある掲載を防ぐ。内容を確認できず発行された場合も、虚偽の記載があれば、主催者として、訂正要請など適切な対応をすること。
?万一偶発的に、闘争活動や危険のある事態があった場合、主催者として、事態を収束し平和的に解決できるよう手を尽くすこと。

4)炊き出しの現場を訪ねました。矢場町付近の高速道路下の広場に200名弱のホームレスの方々があつまります。
整理券がくばられ、配膳時間が近づくと長い列ができます。その日の当番の日本基督教団金城教会が準備した温かい丼飯を順番に受け取り、空腹を満たし、ほっとした安らぎがあります。オセロをしたり、発電機を使った街頭テレビを囲んで懐かしい映画を鑑賞したり、みんな少し重荷を下ろして歓談する和やかな雰囲気が印象的でした。
先生と一緒に南山高校の20名ほどの女子学生もボランティアに駆けつけ、丼の盛り付けや、長い列のみなさんに手渡をして、ホームレスのおじさんたちの笑顔から元気をもらっていたようです。
食器洗いは、洗面器の即席洗い場で、食べた各自が洗い、片付けていました。協力できることは協力したいとホームレス当事者から出てきたアイデアだそうです。
大人数の給食をスムーズに進めている様子は、毎週長年にわたって、様々なトラブルを乗り越えて磨かれたのだと感じ取る事ができました。続けてこられた支援者のご苦労にエールを送りたいと思います。
参加して気づいたことは、藤井氏のゴスペルスタディーでメンバーから出た鋭い質問「野外生活者が苦しんでいるときに、あなたはどこにいるのか。同じ境遇に立たず、恵まれたところからの施しは、野外生活者に失礼ではないのか?」の一つの答えです。
たとえ日々差別され、苦労の連続だったとしても、この炊き出しにくると、温かい食事があり、仲間と再会し、知らない人とも不安を感じずに交流できる。駅裏や公園でホームレスと出会う「他人」としての緊張感とは違う。自分は忘れ去られた厄介者と避けられることのない平和な場所を実現しているのです。
何人かのおじさんと話してみて、ここは、野宿者と一般市民。施しをする者と受ける者。恵まれた人と困窮した人といった交わらない上下のの関係ではなく、互いに気遣う仲間が交流する場所。貧富の差は関係なく友だちになれる場所なんだと分かりました。
身分や立場なんて関係なく、自分の行動で誰かが喜ぶことが、自分にとっても喜びであることを、颯爽と奉仕する高校生を見ながら実感しました。
過去にVOVメンバーも何人かこの炊き出しのボランティアに参加していて、安心して参加できる雰囲気でした。

5)立場の違いで傷つけやすい繊細な問題に直面し、水谷チャプレン、金チャプレンにも相談にのっていただきました。
水谷チャプレンからは一定の危惧を予想するので、出演するなら、そうしたリスクを避ける形での出演を勧める内容のアドバイスをいただきました。
金チャプレンは前任地川崎教会で教会の枠を越えた社会活動の経験も豊富で、当日は会にも出席しVOVメンバーの不安にチャプレンとして寄り添ってくださいます。
両チャプレンともVOVの賛美を祈りで支えてくださっています。感謝します。

6)藤井先生のゴスペルセミナー後たくさんのメンバーと話してきて、実態の無い見えない不安という厄介な問題に直面しました。
そんな様々な場面で立場の違いを際立たせ、溝を深めている原因に他者を「さばく」思いを痛切に感じます。
「あなたがたがさばくとおりに、あなたがたもさばかれ、あなたが量る通りに、あなたがたも量られるからです。また、なぜあなたがたは、兄弟の目の中のちりに目をつけるが、自分の目の中の梁には気がつかないのですか。」マタイ7:2,3
行政に対する批判、藤井先生の物言いに対する批判、なすび氏の体制批判、なすび氏の闘争活動への批判、不安をあおる文書への批判。批判はすべて溝を深く広げていきます。しかし批判を受ける当人にとって、それぞれやむをえない事情を背景にした発言や行動ばかりです。裁くことではなく、対話して違った思いを理解し、そこに問題や罪があるのなら、一緒に乗り越えていくことはできないでしょうか。
hirocoさんとの話で「人を恐れるとわなにかかる。しかし主に信頼する者は守られる。」箴言29:25の聖句も分かち合いました。
孔子が原点の日本のことわざにも「罪を憎んで、人を憎まず」とあるように、人を恐れて出会いの喜びを損なうことが少なくなることを期待します。

7)上記を踏まえてこのイベントでの曲順と曲に込められた聖句を紹介します。賛美の助けとしてください。
【1曲目】賛美による主の支配の宣言"He Reigns"
「主よ。われらの神よ。あなたは、栄光と誉れと力を受けるにふさわしい方です。あなたは万物を創造し、あなたのみこころゆえに、万物は存在し、また創造されたのですから。」黙示録4:11
【2曲目】主の愛は全ての人に"きみは愛されるため生れた"
「わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしは彼方を愛している。」イザヤ43:4
【3曲目】個々の違いも主の身体の部分として調和する"I Need You To Survive"
「あなたがたはキリストのからだであって、ひとりひとりは各器官なのです。」コリントI 12:27
【4曲目】賛美をもって、主を愛し、隣人を愛するために立ち上がろう"We Stand On The Vision"
『イスラエルよ。聞け。われらの神である主は、唯一の主である。心を尽くし、思いを尽くし、知性を尽くし、力を尽くして、あなたの神である主を愛せよ。』次にはこれです。『あなたのの隣人をあなた自身のように愛せよ。』この二つより大事な命令は、ほかにありません。」マルコ12:29−31
【5曲目】苦しい人と一緒に苦しみ、そっと肩を貸せる勇気をもとめて"Lean On Me"
「すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。」マタイ11:28
【アンコール】主の恵みが豊かにありますように"May The Lord God Bless You Real Good"
「必ず彼に与えなさい。また与えるとき、心に未練を持ってはならない。このことのために、あなたの神、主は、あなたのすべての働きと手の技を祝福してくださる。」申命15:10

長文失礼しました。
上記の文章は、VOVを通して賛美を届けて欲しいと願い、楽しみにしてくださっている方に、喜んで賛美を届けにいくために、不安を減らす視点で綴りました。ですから、消化不良であったり、自分の立場からは出演を検討することが難しかったり、自己や家族などを不安から守ることを第一として出演を見合わせる判断も理解できます。メンバーイベントとすることで各自の立場で出演について検討してください。上記の情報がメンバー一人ひとりのイベントとの関わり方に対しての参考になれば幸いです。
不明点やご意見はvov-unei@yahooグループ(アドレスはVoiceLine等参照)、またはsing、jun-chanにメールまたは電話でお問い合わせください。
Posted by vov at 11:41 P | from category: 1.VOVメンバーへのお知らせ | TrackBacks
Comments

ぷりん:

「鋭い質問」にちょい混ぜっ返し。だって、同じ境遇に立ったら支援できないのにぃー。人生、いつもそこそこ幸せというより、山あり谷ありのほうが普通ではないでしょうか。何かの拍子にどん底まで落ちるかもしれないけど、いまは山にいるから(もしかしたら谷かもしれないけど、目の前の人より深くないし)手を差し伸べることができるのでは? って思ったのですが、なんかズレてますかねぇー。おっと、練習行けてないので、空気読めてないかも。(^_^;;;
ちなみに、実家近くの公園はホームレスの方々が多く、年間二桁の方々が亡くなっているそうです。うーん...

そうそう肝心な本題の方ですが、イベントが終わっても掘り下げたいですね。でわでわ。
(March 15, 2007 01:20 P)

Ammie:

>ぷりん
鋭い質問の主です。
この内容は不正確でして、わたしは正確には、「先生をはじめ、炊き出しに参加される方々には、あったかいおうちがあるんですよね。それにささしま共生会の賛同者の方々のお名前を(リーフレットに書かれている)拝見する限り、世間一般で言う“お屋敷”に住まわれている方(会社役員とか国会議員とか)が多いように思いますが、その点はどのように思われますか?」と質問したのです。
そもそも、“支援”という言葉、行為自体が、上の立場からの思い上がりだと思うのですよ。
このイベント、頭では理解していませんが、心では受け入れているところへ(どっちみち仕事で行けませんが)、蒸し返すような意見は読みたくなかったです…(泣)。

あ、あと、「I Need You To Survive」の聖書箇所、“1”コリント12:27です。…もう、何でもかんでもまず私に校正依頼してください!(泣)
(March 15, 2007 02:43 P)

ぷりん:

なぁんだ、Ammieはんじゃん。(^^;
ちなみに、リーフレット読んでないから良くわからないけど、会社役員がみんなお屋敷に住んでいるかというと、日本の高度成長期を支えて、その分野では世界一と言われるような中小企業でも、バブルが終わって借金返したら何も手元に残らなかったとか、下手したら赤だったとかざらにあるらしいからねー。事は簡単では無いと思うな。
だってさー、日本は資源がないのだから、そういう人たちがいなかったら、ガソリンも買えないし、電力だってまかなえないよね。私たちが当たり前と思っている生活は、銀行員やサービス業の人たちだけでは支えられないわけ。無名で安い給料の中小の社員や社長さんに支えられていたのでは?
あと、“支援”がだめなら何だと良いのかなー。(@.@)
支えるってなかなか良い言葉だと思ふのだけど...
まあ、人生、(泣) より馬鹿やって笑ってた方が勝ちやない?
ほほっ。(^o^v
なんか、話題がどんどんズレている気がしないでもないですが、まあいいっか。*^o^*
(March 16, 2007 03:05 P)
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